サービス内容と価格は適正か
文書の電子化を依頼する業者を選定する際の決め手となる料金について、判断基準になる相場料金や注意点を紹介していきます。
1枚6円が相場!しかし料金だけで判断するのは危険
文書管理サービスを利用する際に必要になる料金の相場は「A4サイズ、白黒300dpiで1枚6円」ほどです。原本の状態や量によって差が出るので一概には言えませんが目安程度に覚えておきましょう。ただ料金の安さだけで依頼する業者を選ぶのは禁物です!
何十万枚といった文書を電子化するとしたら、1枚あたり1円の差でも合計で何十万円の差になるわけですから、発注側としては非常に気になるポイント。しかし、価格だけでなくサービス内容も確認しておかないと、スキャニング以外の費用がオプションで発生する可能性があります。
見積もりをとる時の注意点
なるべくなら安い料金で利用したいと、複数の業者に相見積もりを依頼する方も多くいるでしょう。そのときに注意したいのが、それぞれの業者の仕様を明確にすること。スキャンサービスの範囲は業者によって異なり、文書をデータ化して整理するというシンプルなケースからカテゴリ分けまで対応してくれる場合、テキスト検索できるように仕上げてくれる場合まであります。料金だけを比較してしまうと、お得なサービスを見逃してしまうかもしれないので注意してください。
そもそも文書は、ただスキャンしただけでは単なる画像ファイルにしかならず、順番も名前もめちゃくちゃな状態です。適切なファイル名をつけて、適切にフォルダ分けをして、はじめて電子文書システムとして価値を持つようになります。
業者によるサービス内容の幅が電子文書システムの価値を決めると言っても過言ではありません。そのため、システム化する際にはどこまでのサービスを基本料金で対応してくれて、どこからがオプション料金になるかを把握しておくことが重要。依頼してから、見積もりでの料金が書類のデータ化と命名だけだったとわかり、それ以上のサービスを求めるとオプション料金を上乗せさせられて予算をオーバーしてしまう危険もあります。
サービス内容も確認して業者を選ぶのが最適
1枚あたりのスキャニング料金だけで、業者を選定できない理由は他にもあります。たとえば門外不出の極めて機密性の高い文書の電子化には、客先の会社で作業をする出張スキャニングサービスの利用が必要。また、紙の書類をデジタル化することをきっかけに、より効率的で戦略的な文書管理のシクミをつくりたいという場合は、単にいろんなスキャナーを保有しているというだけの業者では十分な対応を期待できません。
スキャニングサービスを依頼する業者を選ぶ際には、相場から大きく外れない価格設定であるかを確認しつつ、価格に見合ったサービス内容が受けられるかどうかもチェックしてみてください。データの紛失やシステムの不具合といったリスクも想定して価格を算出してくれる業者を選ぶと失敗が少ないでしょう。